珠玉のハードボイルド

セント・メリーのリボン / 稲見 一良
稲見一良氏の本、久しぶりの新刊です。
何年ぶりだか忘れちゃったくらい久しぶり。
とにかく素敵で綺麗で切ないハードボイルド。
そう、まさしくこれがハードボイルド!です。
我がHP『ジガバチ』をご高覧いただいている皆様には、
ミステリマガジン誌とモデルガンチャレンジャー誌に寄せたエッセイをまとめた単行本
『ガン・ロッカーのある書斎』あたりが涙ちょちょ切れモノのはずと存じますです。
今回の新刊は、昔に出ていた文庫本の単なる復刊なのが少々残念といえば残念。
どうせやるならまだ文庫本になってない単行本の文庫化を優先してほしかった
というのは一般消費者の我が儘ですか。
我が儘でもなんでもやっぱりこの人のは文庫化を
どんどん進めてくれないかしらとセツにセツに願うです。
いつでもどこでも持ち歩いて何度も何度も読み返したい作家なのです。
もとは映像のプロデューサーで
映画や外国小説、そして銃器に造詣が深く
狩猟を愛し、自然を愛し...。
もう10年以上も前にガンで他界された作家です。
稲見一良。
皆様も是非ご一読を。